政治への期待

2007/6

JOJO

   

4.高齢化社会
   
  かつては,「老いては子に従え!」と特にバーちゃんの老後であったが、今は子供にソッポを向かれジーちゃんまで「老人ホーム、老健病院」預けとなる、現代の方が生き地獄か? 核家族化だけが原因ではない。むしろ、皮肉にも”老齢年金、老人医療”制度の充実化が仇?となっているように思えてならない。
一方、さらに大きな原因と云えるのが、「急激な文明の発達」だろう。TV,ゲーム、コンピュータのお陰で、幼年期からじっちゃん、ばーちゃん離れが進んでかつての深い絆が失われつつあるのだろう。長いスパンの中で福祉社会化を構築した欧米では訪問看護が保険適用であるとか等、在宅ケアを受ける老人の生活環境が整いやすく、家族とのふれあいも多いのだという。
「ゲバ!ゲバ!、、やめてケ〜レケレ、、」と、その昔「老人と子供のポルカ」なるホットな歌がヒットしたものである。 ある市営団地の建替え事業で、団地住宅と「老人ホーム」、「幼稚園」などの複合施設の計画で、幼児だけでなく隣接の小学校との垣根を取っ払った「案」を提示し、最優秀賞を頂いたことがある。コンセプトの一部に”老人と子供たちのアットホームなふれあい”を入れた。
近年、社会の変動に対応し、かつ「老人と子供」の両方に有効な手だてはないのであ ろうか。 その解答は高齢者と子供の「統合ケア」というコンセプトに見出すという研究も積極的に取り組まれているようで、十数年前に「垣根」を取り払うのも「ケガ?」「うるさい?」などの論議もあったが、先んじた明であったとほっとしている。
国は、老人福祉を「いたわりの心」で取り組まなければ、かけ声ばかりなってしまう。福祉充実は莫大な財政を要するものとなっているが、各々の家族が在宅看護可能な支援システムを構築することも長い目でみれば、いわゆるコスト縮減と家族の絆つぐりに貢献すると云える。
最後に、現在、国家財政、家族の負担など大きな問題のいわゆる「植物人間」等の延命措置である。特に回復見込みのない高齢者の場合、「生かされている論議」から「尊厳死」「人命尊重」論争も早期の決着を望む。 個人的には自分が対象であれば「尊厳死」といきたい。